おてぶとん

「おてぶとん」は手のお布団です。

毎日頑張ってくれている自分の手を、ゆったりとした手のお布団で優しく労う。眠りにつく前の少しホッと出来る心地よい時間を味わってもらいたい。優しい着け心地を感じながら毎日頑張ってくれている自分自身の手を労ってあげて欲しい。そのような時間を重ねる事で、心が不安な夜でも自分自身の事をもっと好きになってもらいたい。

おてぶとん 着用イメージ

日々がんばってくれている自分の手をやさしくふんわりと包み込む。自分を応援してくれている大切な人を思い出し、感謝する。前を向ける。そんな、心も温められる商品を目指しました。


●旅する洋品店の企画「思い出を旅しよう」から生まれた商品です。

2020年の8月末頃、配達先や店頭で「夜、寝るときになったら不安になって寝られへん日がある。」「子や孫にも帰っておいでとも言えず、張り合いがないなぁ。」という言葉を幾度か耳にする。地域行事の中止、外出自粛、帰省中止などの影響が出るなか、心がギュっとなり目に見えない不安を感じてみえると思いました。時を同じくして自分自身も8月末頃に大きな不安と喪失感に襲われる。頑張っても頑張っても先の見えない情勢が続くだけでなく、店舗のイベント、旅行などでお客様の喜びに触れる機会を失うも、別の形で喜んで貰えるものを見つける事が出来ない焦りがありました。

そんな時に思い出したのが開発を断念した就寝用の手袋。そしてそれを一定期間試着協力して下さっていた友人の奥様の「着けていると何だかホッとする」という言葉でした。

もともとの商品開発のきっかけは手荒れのひどい従業員さんの「こんな靴下の手袋バージョンがあったらいいのに。」という一言。その靴下は毎冬店頭で300足以上の販売実績のある「かかとすべすべ」という一般仕入れ商品。クリームなどで角質ケアをする事なく足のかかと部分のガサガサが治る優れもの。靴下はかかと部分が3層になっていて、蒸らして保湿する機能を有していました。その商品ととも大台町の株式会社大西縫工所さんにサンプル製作依頼をお願いしたのが2018年の秋の事でした。

2019年の冬季には、「おてぶとん®」利用のみでハンドクリームを使わず一冬を越せたことで商品完成が近づいたように見えたのですが、様々な方に試して頂く中で不向きの方にも出会ってしまい、商品開発が難しいと判断したのが2019年の冬季の事でした。


「着けていると何だかホッとする」という言葉、お客様の言葉。世界中の人が感じる漠然とした不安。お客様のお顔を思い出し、店頭での会話を思い出しながら「明日の笑顔を作る 寝室の手袋」という商品コンセプトが導かれました。

ふんわりと包み込む「心もあたためる商品」にするにはサイズ感が大切と、店頭でサイズ調査を始める。WEBでは20代から50代へと年齢を重ねるうちに指の太さが一定程度太くなるという仮説データが取れたので、フリーサイズの1.04~1.08倍のサンプルで顧客の声を集め、サイズ決定を行いました。Ver.2のサンプルでは「鍋つかみ」と間違えられるなど「思い出と繋がる手袋」とは程遠く、サイズ調整、リブ付けなど工夫を重ねてきました。

中リーフレット、パッケージも商品コンセプトに近づけられるよう検証を重ねました。中リーフレットは開けた時のワクワクを形と大きさで表現し、中のメッセージには大切な人を思い出せる文言を入れています。パッケージは商品のやわらかさだけでなく「包みこむ」商品、「ご先祖様への感謝」に繋がる商品特性から「たとう紙」を利用しました。パッケージには先代が作った店名ロゴ、2代目より呉服店であった店舗の歴史と繋げ、店舗143年の歴史を落款文字で表現しています。


色の白色は綿の詰まったお布団の白色だけでなく、純粋、純真な意味合いを表す白色を採用。腹巻のように長いリブは手首までゆったりと包み、より安心感を得れるようにしています。

どんな人の手にも 心にも
寄り添えるように作りました。

明日また笑顔になってほしいから。